ウチな、教育業界でもう10年、500人以上の生徒たちをずーっと見てきたんよ。
昔は進学塾の講師をやってて、今はプロの家庭教師をしてるんやけどな。
ありがたいことに、埼玉県内の県立御三家や上位・中堅高校はもちろん、早慶の附属高校にも、たくさんの子らを合格させてもろてきた実績があるんよ。
詳しくはこっち(あおば先生の自己紹介)みてなぁ。
そんなウチやけど、面談の席では、ほんまに数え切れへんくらい多くのお母さん方から、血の滲むような切実な相談をいーっぱい受けてきたんやなぁ。
「うちの子、家でほんまに勉強せえへんのですわ」
「とにかく集中力がなくて、机に向かってもすぐ手が止まってまうんです」
「スマホが体の一部にでもなっとるんちゃうかってくらい、ずーっと手放さへんくて」
そんでな、ため息交じりに続くのが、親子関係の悪化のお話なんよ。
「中学生になって思春期やからか、ただでさえ会話が少ないのに、勉強の話をちょっとでもしようもんなら、部屋のドアをバターン!って乱暴に閉められて終わりなんですわ」って、皆さん一様に頭を抱えたはったなぁ。
子供の将来がかかっとるんやもん、焦るのも当たり前やし、言いたくもない小言を言わなアカンお母さん方こそ、心がすり減ってまうよねぇ。
うん、ほんまによく分かるわぁ。
でもな、この底なし沼みたいな状況から抜け出す方法って、実はびっくりするくらいシンプルなんよ。
これからウチがプロとしてお話しすることは、もしかしたら胸にグサッと刺さってしまうかもしれへん。
でも、綺麗事だけでは受験は勝ち抜けへんからね。
あえて本音でお伝えさせてもらうな?
子供はな、親の分身なんやよ。
子供が勉強せえへん、集中力がない、スマホばっかり見とる。
それはな、お父さんやお母さんがお家で見せとる「普段の行動」を、子供がそのまんま鏡みたいに映し出しとるからなんよ。
ちょっとだけ、昨日の夜のこと思い出してみてな?
お子さんが自分の部屋で、重い腰を上げて必死に机に向かっとるとき、リビングからテレビの音が漏れ聞こえてきたりせえへんかった?
「早く勉強しなさい!」って怒ったそのすぐ後に、自分はソファでスマホをぽちぽちスクロールしとったりせんかった?
こんなふうに言うたら、「私はちゃんと気ぃ遣うてます!」って声が聞こえてきそうやねぇ。
「テレビの音量は最小限にしとるし、スマホやって、ただダラダラ見とるわけやない」って。
確かに、「うちは遊んどるんやない。仕事の連絡とか急な用事のために、どうしてもスマホ使っとるんよ!」って言い返したくなる気持ちも分かるわぁ。
お母さん方は毎日ほんまに忙しいし、お家の外でも中でも、ずーっと責任ある役割をこなしたはるんやもんね。
でもな、ほんまに厳しいようやけど、その言い訳、子供にはぜんっぜん通用せえへんと思ってな?
だってな、子供からしたら「友達とのLINEとかのおしゃべり」は, 大人の仕事と同じくらい、自分たちの世界で「絶対に外されへん大切な用事」なんやもん。
大人が「これは仕事やから」ってスマホを握りしめとるのに、子供には「それは遊びやからやめとき」って取り上げる。
このダブルスタンダードが透けて見えた瞬間、子供の心は完全にシャッターをガラガラ閉めてまうんよ。
「お母さんの用事は良くて、なんで俺の用事はあかんのや」って、理不尽な怒りで頭がぐちゃぐちゃになってまう。
どんだけテレビの音を小そうしても、リビングから漂う特有の「大人だけは許されとる空気」を、あの子らは本能的に察知してまうねんなぁ。
これやと集中しろって言う方が、ちょっとかわいそうやと思わへん?
子供に言葉で「勉強しぃ」って命じるのは、もうやめよ?
子供は親の「言葉」じゃなくて、親の「本気度」をずーっと測っとるんよ。
ここで、ウチが進学塾の講師をしとった時代に出会った、あるご家庭のお話をさせてな。
中学3年の夏、北辰テストの偏差値が50前半でピタッと止まってもうたA君のお母さんが、ほんまに困り果てた様子で面談に来はったんよ。
「もうスマホのことで毎日朝から晩まで戦争ですわ。家の中の空気が最悪で、私の方が参ってしまいそう」って、涙ぐんだはってな。
ウチはお母さんに、ぐっと熱を込めてこう提案したんよ。
「お母さん、毎日本当にお疲れ様です。塾でもA君とガッツリ話をします。その代わり、一つだけお家で試してみませんか? A君が家に帰ってきたら、スマホは家族全員分、玄関に置いて一切触らんようにする。お母さんの仕事の連絡も、テレビも、A君が寝るまでは一回ナシにしましょ。お母さんが本気になったら、A君は絶対変わります。一緒に戦ってみませんか?」って。
でもな、お母さんは最初、ぶんぶん激しく首を横に振らはったんよ。
「先生、それは無理ですわ。夜やって仕事の緊急の連絡が入るかもしれへんし、外されへん用事だってあるんですから……スマホを一切触らへんのなんてできません」って。
そりゃあ当然の反応やよねぇ。
お仕事をしてはるお母さんにとって、夜の数時間とはいえスマホを断つっていうのは、生活が止まってまうような怖さがあったはずやもん。
それでも、ウチは引き下がらへんかったよ。
「お母さん、お気持ちは痛いほど分かります。でもな、大人が仕事の連絡っていう『正当な言い訳』を盾にスマホを握りしめとる間は、A君も友達との連絡っていう『彼なりの正当な言い訳』を絶対にやめへんのです。子供を変えたいなら、まずは大人が言い訳を捨てるしかないんですよ。A君の未来のために、彼が寝るまでの数時間だけ、お母さんの本気を見せてくれませんか」って。
ウチの言葉に、お母さんはしばらく黙ってうつむいたはったけど、やがてしっかりと顔を上げてな、「……分かりました。そこまで言うてくれはるなら、やります」って、力強く腹をくくらはったんよ。
そこからのそのお家の変わりっぷりは、今でもよーく覚えとるわぁ。
約束通り、リビングのテレビは消されてな、お母さんはA君が勉強しとる横で、ずっと読みたかった本とか、資格試験のテキストを開くようになりはったらしいんよ。
夜遅くに帰ってきたお父さんも、事情を察して、スマホを玄関に置いて新聞を広げるようになりはったんやって。
大人の「仕事」も「用事」も、すべてを一回フラットにして、お家の中から「スマホの通知音」と「テレビの雑音」を完全に消し去ったんよ。
さあ、結果はどうなったと思う?
最初は戸惑っとったA君やったけど、目の前にある親の「本気の姿勢」を毎日目の当たりにしとるうちに、言い訳の言葉を失くしていったんよ。
それどころか、「親がスマホも触らんとずーっと黙々と本を読んどるのに、俺が先にスマホいじりたいなんて言えへんわ」って、自分からリビングのテーブルに参考書を広げて、取り憑かれたみたいに没頭するようになったんよ。
夏の終わりにはな、北辰テストの偏差値が一気に60の大台を突破!
秋からもその集中力は途切れへんで、学校選択問題の厚い壁も泥臭く乗り越えて、最終的には第一志望やった越谷北高校に見事合格しはったんよ。
合格したあと、お母さんが最高の笑顔で言うてくれはった言葉が、今でもウチの宝物なんよ。
「先生に言われた時は、正直きついなぁと思いましたし、お仕事を理由に断ろうとしましたわ。でも、自分がスマホをやめてみたら、どれだけ子供に理不尽なダブルスタンダードを強いていたかが痛いほど分かりました。子供を変えたければ、まずは自分が変わらなあかんかったんですねぇ」って。
これが、受験のリアルなんやねぇ。
子供に「勉強しろ」「スマホやめろ」って言葉の弾丸を100発ぶっ放すよりも、親が「すべての言い訳と誘惑を断ち切って、今できることに泥臭く挑んどる姿」を1回見せる方が、何万倍も子供の心に刺さるんよ。
子供の集中力を奪っとる真犯人は、スマホのアプリでも、多感な思春期でもないんよ。
「自分には正当な理由がある」って言い訳の安全地帯にこもって、口先だけで子供をコントロールしようとしてまう、親側のちょっとした甘さなんやなぁ。
子供はな、親の「言葉」じゃなくて、親の「背中」を見て育つんよ。
だからこそ、ウチはこれからも逃げずに本音で言い続けるな?
さあ、我が子の成績を本気でひっくり返したいお父さん、お母さん。
今夜、お子さんが机に向かったその瞬間、みんなの背中は、子供の目にどう映っとるかなぁ?
