1月22日の朝、お子さんが熱を出したら。第一志望の入試を受け損ねたとき、ほかの受験日があるかどうかは、親にとって一番の心配ごとです。
飯能市にある聖望学園高校(聖望学園高等学校)は、この点で少し変わった作りの学校です。推薦入試が1月に3回あり、複数回に同時に出願すると検定料が割引になります。一方で、「個別相談に行かなくても受けられる」と書かれているのに、「推薦は個別相談と試験の結果を総合して判定する」とも書かれています。保護者としては、どちらを信じてよいのか迷うところです。
聖望学園の2027年入試で最初に決めたいのは、推薦の3回のうちどの回をどう組むかです。第1回と第2回の入学手続は2月3日が締切で、併願なら延納手続金20,000円を締切までに払わないと入学資格が無効になります。個別相談は出願の条件ではありませんが、推薦の判定に関わると学校自身が書いています。
根拠は、埼玉県が公表している令和9年度の入試要項と、学校の公式サイトにある「2027 生徒募集要項/受験ガイド」(PDF)です。回の組み方、個別相談の位置づけ、延納と手続の締切、書類の流れ、試験の中身、費用の順に整理します。
推薦3回の組み方|検定料の割引と、他校の入試日との重なり
試験は「第1回〜第3回(推薦)」と「第4回(一般)」の4回です。県の要項と学校の募集要項で、試験日と発表日は一致しています。
試験日と合格発表
- 第1回(推薦):試験 1月22日(金)、発表 1月23日(土)14時に学校のホームページ。合否の通知は1月28日までに速達かレターパックで郵送
- 第2回(推薦):試験 1月23日(土)、発表 1月24日(日)14時。通知の郵送は1月29日まで
- 第3回(推薦):試験 1月26日(火)、発表 1月27日(水)14時。通知の郵送は2月2日まで
- 第4回(一般):試験 2月3日(水)、発表 2月4日(木)14時。通知の郵送は2月9日まで
試験はどの回も午前中で終わり、保護者の控室は用意されていません。集合は8時から、入室は8時50分までです。単願のお子さんも併願のお子さんも、同じ内容の試験を同じ日に受けます。
複数回受けると検定料が割引になる
推薦入試は、複数回を受けることができます。学校は、体調不良などで欠席した場合に備えて、複数回の出願をすすめています。同時に出願して一括で払うと、検定料に割引があります。
- 1回受験:25,000円
- 2回受験:30,000円
- 3回受験:35,000円
割引の対象は第1回から第3回までで、同時出願(一括振込)に限られます。第4回(一般)は割引の対象外です。複数回受けたときは、回ごとに合否と学業奨学生の判定が行われます。初回で合格したあとに、さらに上のコースや学業奨学生をねらって受け直すこともでき、その場合に欠席しても不利にはならないと書かれています。検定料は回数が増えるごとに5,000円ずつ上がり、3回で35,000円になります。
1月22日・23日は他校と重なり、26日はずれる
県の要項を見ると、聖望学園の第1回(1月22日)と第2回(1月23日)は、県内の多くの私立高校の入試日と重なる時期です。たとえば、同じ要項の中では、獨協埼玉、栄北、浦和学院などが1月22日、狭山ヶ丘が1月22日〜24日に試験を設定しています。聖望学園の第3回(1月26日)は、これらと日がずれます。
どの回に出願するかは、第一志望の日程をまず決めて、そこから残りの回を並べる順で考えるのが現実的です。複数回を一括で払う場合の割引は、同時出願に限られるので、あとから追加する形にはできません。推薦の第1回と第3回では、準備できる期間が4日しか違いません。回数が多いことに安心して準備を後回しにすると、結局どの回も同じ得点で受けることになります。
出願の期間
- 第1回〜第3回のWeb出願と検定料の支払い:2026年12月1日(火)〜2027年1月15日(金)。本校のホームページから出願サイトに入ります
- 第1回〜第3回の書類の郵送:1月5日(火)〜1月19日(火)必着、簡易書留
- 第4回のWeb出願と検定料の支払い:1月16日(土)〜1月30日(土)
- 第4回の書類の郵送:1月20日(水)〜2月2日(火)必着、簡易書留
個別相談は「不要」なのに「推薦の判定に関わる」と書かれている
学校のQ&Aには、「個別相談をしていなくても受験は可能」と書かれています。その一方で、推薦入試は「事前の個別相談と当日の試験結果を総合的に判断する」とも書かれています。
この2つは矛盾しているわけではありません。出願の条件ではないが、推薦の判定の材料には入る、と読むのが自然です。ただし、個別相談がどれくらい判定に影響するのかは、書かれていません。個別相談に行く場合も、行かない場合も、「推薦で受ける場合、相談の内容はどう扱われるのか」を学校に直接聞いておくのが安全です。
推薦と一般の違いは、学校のQ&Aに次のように書かれています。
- 推薦入試:事前の個別相談と、当日の試験結果を総合的に判断して合否を決める。実際は「自己推薦」で、出願時に自己推薦書を書いて出す。中学校長の推薦書は基本的に不要
- 一般入試:当日の試験の得点だけで合否を決める
ただし、スポーツ奨学生として出願する場合は、所属中学校の推薦書が必要です。
個別相談会と説明会の日程
公式ページで次のように案内されています(いずれも要予約。10月28日に確認した日程で、11月1日の回はすでに終了しています)。
- 11月1日(日)(終了)、11月29日(日)、12月20日(日)、12月26日(土)、12月27日(日):9:00〜15:00(時間は日によって異なる場合があるので、予約時に確認してください)
- 学校説明会(説明会の申し込みで個別相談にも参加できる):11月22日(日)、12月12日(土)
- 日程が合わないときは、平日の午後にも事前予約で対応するとQ&Aに書かれています。電話 042-973-1500
申し込みは、公式ページの「参加申込」から行う形式です。11月1日の次の機会は、11月22日(日)の学校説明会です。相談の持ち物は、こちらの記事にまとめています。
→ 私立高校の個別相談、持ち物は何を用意する?|通知表と成績表
相談で聞くのは、推薦の判定への影響、学業奨学生の基準、延納手続金の扱いの3点です。3年次の成績表と、お子さんの北辰テストの結果を持って行きます。他校の個別相談会や公立の日程と重ならないように、家族のカレンダーに書き込んでおきましょう。
併願の延納手続金20,000円|回ごとに違う手続の締切
併願(志望タイプB)で第1回から第3回の推薦に合格した場合、入学手続の締切までに「延納手続金」20,000円を振り込む必要があります。振り込まなかった場合は、入学資格が無効になると書かれています。
残りの金額は、県立高校の受験者は3月5日(金)、都立高校の受験者は3月1日(月)までに振り込みます。つまり、公立の合格発表の日まで、入学金などの大部分を後回しにできる仕組みです。ここで注意したいのは次の2点です。
- 延納手続金の20,000円が、残金に充てられるのか、公立を選んだ場合に戻ってくるのかは、個別相談で聞く必要があります
- 残金の金額は、合格者に送られる「選考結果のお知らせ」の封筒に入っている振込用紙で知らされます
個別相談では、「延納手続金は、公立に進学した場合に戻ってきますか」と、紙に残る形で聞いておくと安心です。
手続の締切は回で違い、第1回・第2回は2月3日
- 第1回:2月3日(水)
- 第2回:2月3日(水)
- 第3回:2月5日(金)
- 第4回:2月12日(金)。ただし、締切があるのは志望タイプA(単願)だけ。第4回の併願者は延納手続金も不要
学校は「銀行振込の時限までとなる」ので注意するよう書いています。何時までに銀行の窓口やネットバンキングで手続を済ませる必要があるのかは、振込用紙に書かれています。2月3日は、第4回(一般)の試験日でもあります。お子さんが試験を受ける日と、振込の締切が重なる家庭は、前日までに振込を済ませる段取りをつけておきたいところです。
山村国際・秀明・西武文理と並べた、延納のお金
聖望学園とあわせて検討しやすい、同じ西部にある学校と並べました。数字は、それぞれの学校の記事で募集要項から整理したものです。
- 聖望学園(この記事)(飯能市):試験は1月22日・23日・26日と2月3日。併願の手続は県立受験者が3月5日、都立受験者が3月1日まで。延納手続金は20,000円です
- 山村国際(坂戸市):試験は1月22日・23日・30日。併願の手続は3月7日まで。延納のお金は15,000円です
- 秀明(川越市):試験は1月22日・23日・2月6日。併願の手続は公立の合格発表後3日以内で、延納手続があります。延納のお金は秀明の記事で確かめてください
- 西武文理(狭山市):試験は1月22日・23日と、1月27日の特待チャレンジ。併願の手続は3月5日23:59まで。延納のお金は西武文理の記事で確かめてください
聖望学園の延納手続金は20,000円で、山村国際の15,000円より5,000円高くなっています。都立を受ける家庭は、聖望学園の残金の期限が3月1日と、県立の3月5日より4日早まる点も違いです。公立の合格発表(3月5日)の前に、併願先それぞれで延納のお金を払う形になることがあります。聖望学園の20,000円が残金や返金でどう扱われるかを、先に聞いておくと、3月に慌てずにすみます。
併願の考え方と、年間の流れは、次の記事も参考になります。
→ 【2027年入試】埼玉県公立・私立高校入試の年間スケジュール
合格通知は郵送、書類は後から届く|出願サイトの通信制の表示
合格発表は、各回とも14時に学校のホームページで行われます。ただし、入学手続に必要な書類は、本人宛に郵送される「選考結果のお知らせ」の封筒に入っています。
- 第1回の封筒は1月28日までに発送、手続は2月3日まで
- 第2回は1月29日までに発送、手続は2月3日まで
- 第3回は2月2日までに発送、手続は2月5日まで
- 第4回は2月9日までに発送、手続は2月12日まで
第3回は、封筒が届く可能性のある日(2月2日まで)から、手続の締切(2月5日)まで、3日しか余裕がありません。封筒が届くのを待っていると間に合わなくなるおそれがあるので、ホームページで合格を確認したら、すぐに学校に電話して手続の方法を聞くといった動き方を、あらかじめ決めておくとよいでしょう。期日を過ぎると入学資格が無効になると明記されています。
出願サイトに通信制の試験日も表示される
Web出願のページでは、「新規に出願」を選び、受ける試験(第1回推薦、第2回推薦、第3回推薦、第4回一般)を選びます。学校の案内には、「通信制の受験日も表示されています。選択の際はご注意ください」と書かれています。全日制と通信制の両方を同じサイトで出願する形式なので、全日制を受けるのに、間違って通信制の試験日を選ぶと、出願のやり直しが必要になる可能性があります。確認画面で、全日制の試験名と日付になっているかを、親子で声に出して読み上げてください。
- 顔写真は縦3cm×横4cm、無帽、上半身、背景なし、3か月以内に撮影したもの。白黒でもカラーでも構いません
- 検定料の支払いは、クレジットカードかコンビニエンスストア。コンビニは支払手数料が別にかかります
- 支払いのあと、マイページから受験票・志願票・自己推薦書(第1回〜第3回)・送付用の宛名ラベルを印刷する(カラー印刷が推奨されています)
- 推薦の出願書類は、窓口では受け取ってもらえません。簡易書留で郵送します
- 家にインターネット環境がない場合や、印刷できない場合は、学校の事務室に相談できます
推薦の出願書類は1月19日(火)必着です。年末年始の郵便の遅れを見込んで、早めに出しましょう。調査書は中学校に依頼する時期を決めておきます。
国語・英語・数学の3教科|出題の傾向と、特進が不合格のとき
- 科目:国語・英語・数学の3教科。各50分、各100点満点
- 方式:マークシート。HBの鉛筆かシャープペンシルを使います
- 面接:ありません。学科試験だけです
- 時間割:国語 9:10〜10:00、英語 10:20〜11:10、数学 11:35〜12:25(数学の前に記入練習の時間があります)
聖望学園は国語・英語・数学の3教科で、理科と社会は試験にありません。県立の併願先は5教科の学力検査(2027年2月25日)なので、1月の3教科の対策と、2月に向けた理科・社会の勉強を、どの時期に分けるかを先に決めておくと動きやすくなります。
学校は、各教科の出題の傾向も公表しています。国語は大問3題(論説的文章・文学的文章・古文)、英語は大問7題(語義、誤文訂正、図表・広告、適語選択、整序、長文読解2題)、数学は大問3題(小問集合、関数、空間図形または確率)です。過去問は学校の事務室、近隣の書店、ネット通販で買えると書かれています。英語の整序や長文読解で毎回同じところで点を落としている、数学の関数・空間図形が苦手で小問集合の取りこぼしが多い、国語の古文や論説文で時間が足りなくなる、といったつまずきは、この構成のどこで起きているかを過去問で見分けられます。
特進コースが不合格のとき
特進コースを受験して不合格になった場合は、進学コースの合否も審査されます。コースを2つ並べて出願する必要はありません。
単願と併願の違い
- 単願(志望タイプA):本校を第一志望として受験し、合格したら必ず入学する方式
- 併願(志望タイプB):公立高校や他の私立高校も受験し、入学手続を公立高校の合格発表日まで延ばせる方式
費用・奨学生・基本情報
入学時に納める校納金(342,000円)
- 入学金:240,000円
- 施設設備資金:100,000円
- 後援会・生徒会入会金:2,000円
- 納入後の諸費用は、理由の如何を問わず返却しないと書かれています
- このほかに、制服代・教科書代・体操着などの学用品で12万円程度かかります
入学後の月額(55,250円)
- 授業料:31,000円
- 施設費:8,300円
- 視聴覚・冷暖房費:2,500円
- 積立金:6,000円(1年時の冬季野外研修、2年時の研修旅行の費用などを含む)
- 生徒会費:650円
- PTA・後援会費:1,800円
- 副教材費:5,000円
年に3回(7月・12月・3月)、講習や模試などの費用が通常の学費に加算されます。兄弟姉妹が同時に在籍している場合は、施設費とPTA・後援会費が1人分免除になります。国の就学支援金と、埼玉県・東京都の授業料軽減制度で、公立との差を小さくする仕組みがあると書かれていますが、金額は世帯の状況によって変わるため、この記事では書きません。
特別奨学生制度
- 学業奨学生:入学予定者の中から、学業・人物ともに優れている人。人数は「若干名」。推薦入試で学業奨学生を希望するか、特進コースを受験して入学試験で特に顕著な成績を修めた人が対象です
- スポーツ奨学生:体操部、陸上競技部、サッカー部、硬式野球部、女子バレーボール部、女子バスケットボール部が対象。全体で30名程度(硬式野球部は5名以内)。中学校長と、本校の部活動顧問の推薦が必要です
奨学金の金額や、学業奨学生に必要な点数の基準は公表されていません。「顕著な成績」がどの程度なのかは、個別相談で聞く必要があります。一般入試は当日の得点だけで決まるので、特待を含めて、結果を左右するのは当日の3教科の得点です。
基本情報
- 所在地:埼玉県飯能市(代表電話 042-973-1500、事務室は平日9:00〜16:30)
- 学科:普通科・共学
- 特進コース:120名
- 進学コース:180名
県の入試要項には、募集人員のところに「内部進学46人含む」という注記があります。学校の募集要項は、特進120名・進学180名の合計300名とだけ書かれていて、内部進学者を除いた外部の枠はコース別に示されていません。単純に46名を引くと254名ですが、コースごとの内訳は公表されていないので、目安として受け止めてください。応募の資格は、2027年3月に中学校を卒業見込みの人です。すでに中学校を卒業している人は、第4回(一般)だけ受けられます。
まとめ:聖望学園は「推薦の回の組み方」と「手続の締切・延納手続金」を先に決める
- 募集は特進コース120名、進学コース180名の合計300名(県の要項では内部進学46人を含む注記あり)。試験は国語・英語・数学の3教科、マークシート、面接なし
- 推薦は1月22日・23日・26日の3回、一般は2月3日。Web出願は12月1日から。検定料は25,000円(推薦を2回・3回同時出願すると30,000円・35,000円)
- 個別相談は出願の条件ではないが、学校は推薦の判定に関わると書いている。影響の程度は直接聞く
- 併願は延納手続金20,000円を、第1回・第2回は2月3日、第3回は2月5日までに振り込む。残金は県立受験者が3月5日、都立受験者が3月1日まで。延納手続金の扱いは学校に聞く
- 入学時の校納金は342,000円(返却なし)。入学後の月額は55,250円で、制服などの学用品が12万円程度
- 出願サイトに通信制の試験日も表示されるので、全日制の試験名を選んでいるかを確認する
月ごとの動きは、次のようになります。
- 11月:22日(日)の学校説明会か、29日(日)の個別相談会を予約する。推薦の判定への影響、学業奨学生の基準、延納手続金の扱いを聞く
- 12月:1日(火)からのWeb出願の手順を見て、マイページを先に登録しておく。推薦に何回出願するかを、第一志望の日程と並べて決める。顔写真(縦3cm×横4cm、3か月以内)と調査書を用意する
- 1月:15日(金)がWeb出願と検定料の支払いの締切、19日(火)が書類の必着日。22日・23日・26日が推薦の試験。合格をホームページで確認したら、すぐ学校に電話して手続の方法を聞く
- 2月〜3月:単願なら全額、併願なら延納手続金20,000円を、締切(第1回・第2回は2月3日、第3回は2月5日、第4回の単願は2月12日)までに振り込む。残金は県立受験者が3月5日、都立受験者が3月1日。制服採寸日は、単願者が2月13日(土)、併願者が3月7日(日)
この記事で確認した資料
- 埼玉県「令和9年度埼玉県私立高等学校入試要項」(2026年9月11日掲載、10月28日確認)
- 聖望学園高等学校「2027 生徒募集要項/受験ガイド」(PDF、10月28日確認。ファイル名に「tsushin」とありますが、中身は全日制の募集要項です)






