北辰テストでの「お弁当」と「休み時間」の注意点

こんにちは、あおばです。

中3の1年間、4月から翌1月にかけて計8回実施される北辰テスト。その当日が近づくと、保護者の方からよく「当日のお弁当は何がいいか」「休み時間は勉強させるべきか」と聞かれます。

結論から言うと、この質問には大きな勘違いが隠れています。

なぜなら、北辰テストには「お昼休憩」がないため、お弁当は必要ないからです。

「え、そうなの?」と思われた方も多いと思います。今日はそのあたりを、当日の時間割の細かいところまで含めて、元塾講師・現家庭教師の立場から深掘りしていきます。

実は「お弁当」は必要ありません

北辰テストの時間割は、だいたい次のようになっています。

  • 受付・入場:7:50〜8:20
  • 志望校記入:8:30〜8:40
  • 国語(50分):8:40〜9:30
  • (休み時間 10分)
  • 数学(50分):9:40〜10:30
  • (休み時間 10分)
  • 社会(40分):10:40〜11:20
  • (休み時間 10分)
  • 理科(40分):11:30〜12:10
  • (休み時間 10分)
  • 英語(50分):12:20〜13:10
  • 退場:13:20〜

このように、5教科が「わずか10分の休み時間」を挟むだけでノンストップで進み、13時過ぎには終わります。

見ての通り、いわゆる「お昼休憩」は存在しません。

つまり、多くの保護者がイメージする「お弁当を持たせて、お昼休憩に友達とワイワイ食べる」という光景は、北辰テストには存在しないのです。

さらに言うと、お菓子やガムを食べることは公式に禁止されているため、休み時間にこっそり甘いものをつまませる、というのもできません。

この勘違いは私も過去の[北辰テストの持ち物と事前準備についてまとめた記事]で前提を誤っていたことがあり、他人事ではありません。改めて時間割を確認したうえで、今日は正確な情報をお伝えします。

お弁当がないからこそ「朝ごはん」が当日の集中力を左右する

「お弁当がいらないなら、食事の話は関係ないのでは」と思われるかもしれませんが、そうではありません。

むしろ、お弁当がない分、朝ごはんの重要性が上がるというのが実態です。

受付が7:50から始まり、テストは13:10まで途切れなく続きます。

13:10にテストが終わり、13:20の退場後は、帰宅してから遅めの昼食をとることになります。

つまり子どもたちは、朝ごはんだけを燃料にして、5教科・約4時間半を乗り切ることになります。

途中でエネルギー補給できるタイミングは実質ありません。

だからこそ、当日の朝ごはんを抜いてしまうと、1〜2教科目の時点ですでに集中力が落ちている、という状態になりかねません。

かといって、朝から食べ慣れないものや重たいものを食べる必要はなく、いつも学校がある日と同じような朝食で十分です。

※以下は私自身の指導経験に基づく実感であり、医学的なエビデンスとして提示するものではありません。参考程度にご覧ください。

私が指導していた生徒や保護者の方によく伝えていたのは、次の3点です。

  • 揚げ物中心の重たい朝食(消化に時間がかかり、午前中に眠くなりやすい)
  • 甘いものだけで済ませる朝食(血糖値が急上昇したあと急降下し、集中力が落ちやすい)
  • 普段食べ慣れないもの(当日に体調を崩すリスクがある)

特別な「頭が良くなる食べ物」を探す必要はありません。

むしろ「いつも通り」であることのほうが、当日の安心感につながります。

水分補給は「休み時間に」がルール

北辰テストの持ち物リストには、水筒(ペットボトル・ゼリー飲料でも可)が任意で挙げられています。

ただし水分補給ができるのは休み時間中だけで、テスト中に飲むことはできません。

夏場の北辰テスト(7月・9月あたり)は特に、会場までの移動や緊張で、想像以上に喉が渇きます。

休み時間のたびに一口飲む、というくらいの意識で十分ですが、水筒を持たせ忘れないようにだけは注意しておきたいところです。

休み時間編:10分間でできることは限られている

続いて、休み時間の過ごし方についてです。

先ほどの時間割を見てもわかる通り、休み時間は各科目の間に10分程度あるだけです。

長時間の空き時間ではないので、「休み時間は少しでも見直しをさせるべきか、それとも友達とリラックスさせるべきか」という問いに対しては、基本はリラックス、勉強するとしても「ちょっとだけ」というのが私の考えです。

① 終わった科目の答え合わせだけは避ける

休み時間に前の科目の答えを友達と照らし合わせる子がいますが、これはあまりおすすめできません。

理由は単純で、終わった科目の答え合わせをして「間違えた」と分かったところで、点数は変わらないからです。

それどころか、間違いに気づいてショックを受けたまま次の科目に入ってしまい、集中力を欠くケースを何度か見てきました。

これは私が実際に担当していた生徒の話ですが(個人が特定されないよう詳細は変えています)、社会のあとの休み時間に友達と答え合わせをして落ち込み、次の理科で普段しないミスを連発してしまった、ということがありました。

もし何か確認したくなったら、終わった科目ではなく、次に控える科目の単語や公式を軽く見返す程度にとどめる。それくらいの緩さで十分です。

② トイレは休み時間の前半に済ませる

北辰テストでは、休み時間中の教室外への移動は基本的にトイレの用件に限られています。

会場によってはトイレが混雑して、10分の休み時間のうちかなりの時間を並ぶことに使ってしまうケースもあります。

休み時間が始まったらまずトイレを済ませ、残りの短い時間はリラックスや水分補給に充てる、という順番を事前に伝えておくと安心です。

③ 周りの動揺に巻き込まれないこと

休み時間に「今回の理科難しくなかった?」「あの大問全然わからなかった」という会話が周囲で始まると、まだ落ち着いている子まで不安になってしまうことがあります。

北辰テストの会場には、初めて顔を合わせる他校の生徒も多く、周囲の反応に流されやすい環境でもあります。

「休み時間に周りが何を言っていても、自分のペースを崩さない」という心構えを事前に伝えておくことも、地味ですが有効な準備の一つです。

これは1回目の受験より、2回目・3回目と回数を重ねるうちに慣れてくる部分でもあります。

「初めての北辰テストで、休み時間の空気に飲まれてしまった」という子が、2回目以降は同じ状況でも落ち着いて過ごせるようになった、という変化を見ることも少なくありません。

裏を返せば、中3の1年間で計8回、複数回受験する意味の一つは、こうした「試験環境そのものへの慣れ」を作ることにもある、と言えます。

「模試なのに本番さながら」な北辰テストの現場感

北辰テストならではの特徴として、もう2点だけ触れておきます。

一つは服装です。北辰テストは私服ではなく、中学校の制服での参加が原則とされています。

会場の空調で室温が変わることもあるため、温度調節用の上着を持たせておくと安心です。

もう一つは会場です。北辰テストの会場は、生徒自身の中学校ではなく、近隣の私立高校や大学のキャンパスが使われることが多いという特徴があります。

普段通っていない学校(時には大学)の教室で、見知らぬ他校の生徒と机を並べて受ける。

「模試」という位置づけでありながら、こうした環境そのものが本番の公立高校入試を意識したリハーサルになっている、というのが北辰テストの特徴の一つだと感じています。

前日にできる、地味だけど効果のある準備

当日の話が中心になりましたが、実は前日の準備のほうが当日にできることより影響が大きい場合もあります。

  • 制服の準備を忘れずに(洗濯・アイロンの都合もあるので前日には確認しておきたい)
  • 会場までの経路・所要時間を確認しておく(自分の中学校ではなく、近隣の私立高校や大学が会場になることが多いため)
  • 持ち物(受験票、筆記用具、上履きの要不要など)を前日にチェックリストで確認する
  • 就寝時間をいつも通りに保つ(前日だけ早く寝かせようとして逆に緊張で眠れなくなるケースもある)

「当日だけ特別なことをしない」という考え方は、前日の過ごし方にも当てはまります。

まとめ:偏差値を直接上げるわけではないが、実力を出し切るための土台になる

ここまでの内容を整理すると、こうなります。

  • 北辰テストには昼食休憩がなく、お弁当は不要。お菓子・ガムの喫食も禁止されている
  • お弁当がない分、朝ごはんの質が当日のコンディションを大きく左右する
  • 休み時間は各科目の間の10分程度のみ。基本はリラックスでよく、見直しをするにしても「ほどほど」でいい
  • 特に「終わった科目の答え合わせ」だけは、次の科目への悪影響という形で結果を左右しうる
  • 服装は制服が原則、会場は近隣の私立高校や大学が使われることが多い、という北辰テストならではの環境にも慣れが必要

親が代わりに問題を解いてあげることはできません。

けれど、いつも通りの朝ごはんを用意し、いつも通りの睡眠をとらせ、いつも通りの気持ちで送り出してあげること。

それは、当日の教室で子ども自身が実力を出し切るための、確かなサポートになります。

とはいえ、「当日の環境を整える」以外の部分、たとえば結果が返ってきたあとにどの科目をどう立て直すか、という話になると、親だけで抱えるのが難しい場面も出てきます。

そこまで踏み込んで一緒に考えてくれる先生を探したい場合は、家庭教師の合格王のような北辰対策に力を入れている家庭教師サービスを覗いてみるのも一つの手です。

北辰テストは1日で終わるものではなく、中3の1年間で4月から翌1月まで、計8回受けることになります。

その都度「いつも通りの状態で、いつも通り実力を出す」ことができれば、それだけで結果は安定してきます。

特別なことをする必要はありません。

むしろ、特別なことをしないことが、一番の対策だったりします。