北辰テストでの「お弁当」と「休み時間」の注意点

「北辰テストの日、お弁当は何を持たせればいいの?」「休み時間は、少しでも見直しをさせたほうがいい?」。北辰テストが近づくと、こうした疑問が出やすくなります。仕事や家事の合間に準備をされる保護者の方ほど、前日の夜に「これで合っているのかな」と不安になりやすい部分です。

北辰テストには昼食休憩がなく、お弁当は必要ありません。休み時間は各教科の間の10分だけなので、基本は気持ちを落ち着けて過ごし、見直しをするなら次の教科のことを少しだけ、で十分です。

この記事では、北辰図書(北辰テストの運営元)の公式案内にある当日の時間割や持ち物をもとに、朝ごはんと水分補給の考え方、休み時間の過ごし方、前日までにできる準備を順番に整理します。公式の決まりと、一般的な考え方とは、分けて書きます。

北辰テストの当日の流れ:昼食休憩はなく、お弁当は不要

北辰テストの当日の時間割は、公式サイトの「当日のご案内」に次のように載っています。

当日の時間割(公式案内の一般的な時間割)

  • 受付・入場:7:50〜8:20
  • 志望校記入:8:30〜8:40
  • 国語(50分):8:40〜9:30
  • 数学(50分):9:40〜10:30
  • 社会(40分):10:40〜11:20
  • 理科(40分):11:30〜12:10
  • 英語(50分):12:20〜13:10
  • 退場:13:20〜

公式の案内にも「昼食休憩はありませんので、お弁当は必要ありません」と書かれています。5教科が、教科と教科の間のおよそ10分の休み時間だけをはさんで続き、13時すぎに終わります。なお、このページの時間割は一般的な案内で、中3の最後の回(年明けの第8回)の時間割は別に案内されると書かれています。回によって違う場合があるので、受験票とマイページの案内もあわせて確認してください。

お弁当を作る手間がない分、保護者の方の朝の負担は軽くなります。むしろ心配したいのは、お弁当ではなく朝ごはんと水分補給のほうです。

お菓子やガムについても、公式の案内に決まりがあります。テストに関係のないもの(お菓子など)は持ち込めず、会場内でお菓子やガムを食べることは禁止されています。休み時間に甘いものを口に入れて気持ちを切り替える、という手は使えないと考えておきましょう。

この記事は、公式の案内にもとづいて書いています。回や年度によって変わる部分があるため、最後は必ず受験票と公式サイトで確かめてください。

お弁当がない分、朝ごはんが当日の支えになる

「お弁当がいらないなら、食事の話は関係ないのでは」と思われるかもしれません。ただ、時間割を見直すと、受付の7:50から英語が終わる13:10まで、途中で食事をとる時間はありません。8:40に国語が始まってから13:10に英語が終わるまでは、ちょうど4時間30分です。

この間に口にできるのは、休み時間に飲む水分くらいです。そのため、朝ごはんが当日のエネルギーのほぼすべてになります。朝食を抜いて会場に向かうと、後半の理科や英語で集中が続きにくくなる子もいます。これは一般的な傾向で、医学的な根拠をお示しするものではありません。体質や体調には個人差がありますし、食事について心配なことがあるときは、学校の先生やかかりつけ医に相談してください。

朝ごはんは、次の考え方で十分です。

朝ごはんの考え方

  • 特別なメニューは必要なく、学校がある日と同じような朝食でよい
  • 当日に初めて食べるもの、量が多すぎるものは避ける
  • 食欲がない子には、食べ慣れているものを少量でも口にさせる
  • 出発の時刻から逆算して、ゆっくり食べられる時間を確保する

「頭がよくなる食べ物」を探す必要はありません。大切なのは、いつも通りであることです。慣れない献立を用意して、かえってお腹の調子が崩れてしまったら本末転倒です。

緊張で食が細くなる子もいます。その場合は、前日の夕食から無理のない範囲で整えておくと、当日の朝が少し楽になります。当日の朝に「ちゃんと食べなさい」と言いすぎると、緊張をさらに高めてしまうこともあります。食べられる分でよい、と声をかけてあげてください。

水分補給は休み時間に:持ち物と当日の約束ごと

公式の案内では、水筒(ペットボトルやゼリー飲料も可)は任意の持ち物とされています。水分補給は休み時間に行うよう案内されているので、テスト中に飲むことは想定されていません。

夏や秋口の北辰テストは、会場までの移動や緊張で、思った以上に喉が渇きます。休み時間のたびに一口飲む、くらいの感覚で水筒を持たせておくと安心です。冷たい飲み物でお腹を壊しやすい子は、常温のものを選ぶなど、普段の様子に合わせてください。

公式の案内にある持ち物は、次のとおりです。

必ず持っていくもの

  • 受験票(北辰マイページからダウンロードして印刷したもの。実施日が合っているかも確認)
  • HBまたはBの鉛筆(シャープペンも可。字が薄い子は2Bなど濃いものが勧められています)
  • 消しゴム
  • 濃い芯のコンパス(壊れていないか、芯が十分かを事前に確認)
  • 三角定規または直定規
  • 上ばき(スリッパも可)と、靴を入れる袋(上ばきが不要な会場は受験票で案内されます)
  • ゴミを持ち帰るためのビニール袋(会場のゴミ箱は使えません)

任意の持ち物

  • 腕時計
  • 水筒(ペットボトルやゼリー飲料も可)
  • 寒さや暑さを調節できる上着
  • 雨具、マスク

特に気をつけたいのは、コンパスと定規です。貸し出しはなく、作図などで定規類が必要な問題を道具なしで解いた場合は、得点が与えられないと案内されています。受験票は北辰マイページからダウンロードして印刷し、持参します。

腕時計は使えますが、アラーム機能の使用、スマートウォッチ(見た目が似たものを含む)、辞書・計算・通信などの機能がついた時計、タイマーやストップウォッチ、スマホを時計代わりにすることは禁止されています。教室に時計がなかったり、時刻がずれていたりする場合もあるので、普通の腕時計を持たせておくと時間配分がしやすくなります。

そのほか、公式の案内には次のような約束ごともあります。

  • テスト中にスマホを使うと退出になる。電源を切ってカバンに入れ、アラームやマナーモードも禁止
  • 休み時間は、貴重品を席に置いたままにせず持ち歩く(紛失や盗難は責任を負ってもらえない)
  • 会場内の撮影や、SNSへの投稿は禁止
  • 車での送迎は固くお断りされている。周辺店舗などへの送迎目的の駐車も禁止
  • 持ち物や自転車の紛失・盗難について、主催者は責任を負わない

ご家庭によっては、「車で送っていこう」と考える方も多いと思います。会場の周りに送迎の車が集まらないよう、車での送迎が禁止されている点は覚えておいてください。

休み時間の過ごし方:10分でできることは限られている

休み時間は、教科と教科の間に10分あるだけです。ここで「勉強させるべきか、休ませるべきか」を迷う保護者の方が多いのですが、考え方としては基本は落ち着いて過ごす。見直しをするなら、次の教科の単語や公式を軽く見る程度です。

公式の案内はテスト中の注意が中心で、休み時間の過ごし方そのものを決めているわけではありません。ここからは、公式の決まりではなく、一般的な考え方としてお読みください。

終わった教科の答え合わせは、あとにまわす

休み時間に前の教科の答えを友達と照らし合わせる子がいます。気持ちはわかりますが、おすすめはしません。終わった教科の点数は、答え合わせをしても変わらないからです。

それどころか、間違いに気づいて落ち込んだまま次の教科に入ってしまうと、集中が切れやすくなります。たとえば社会が終わった休み時間に答えを言い合うと、自分が選んだ答えと違うものが出てきて、頭の中が社会のことでいっぱいになったまま、次の理科の問題用紙を開くことになります。それが点数にどれだけ響くかははっきりしませんが、休み時間に答え合わせをしないと決めておくだけで、気持ちを切り替えやすくなります。

答え合わせは、5教科がすべて終わってからで間に合います。北辰テストでは、あとで成績表や正答・解説が返ってくるので、どこで間違えたかはそのときに落ち着いて確認できます。→ 成績表の見方は、北辰テストの自己採点は当てにならない?成績表で見る欄で整理しています。

トイレは休み時間の前半に済ませる

会場によってはトイレが混み合い、10分のうち大半を並ぶことに使ってしまう場合があります。休み時間が始まったらまずトイレを済ませ、残りの時間で水分補給や深呼吸をする、という順番を事前に決めておくと慌てません。

トイレに関する細かい決まりは、公式のページには載っていません。不安なときは、試験官の先生に落ち着いて声をかけるよう、お子さんに伝えておくとよいでしょう。

周りの会話に巻き込まれない

休み時間には、周囲で「今回の理科、難しくなかった?」「あの大問、全然わからなかった」といった声が聞こえてくることがあります。自分は落ち着いていたのに、急に不安になってしまう子もいます。

事前に「周りが何を言っていても、自分のペースで次の教科に向かう」とだけ伝えておくと、気持ちの準備になります。会場は、通っている中学校ごとに割り振られるため、他校の生徒と同じ教室になることもあります。初めての回では、その雰囲気に戸惑う子もいますが、回数を重ねるうちに慣れていくことも多いものです。

北辰テストは、中3の間に4月から翌年1月まで、何回か受けることになります。点数や偏差値だけでなく、試験の環境に慣れていくことも、複数回受ける意味の一つといえます。

ここまで見てきた「当日の環境づくり」は家庭で整えられます。一方、結果が返ってきたあと、どの教科をどう立て直すかは、塾の集団授業では一人ひとりに手が回りにくい場面もあります。

服装と会場:制服が基本で、会場は事前に確認する

服装は、公式の案内で中学校の制服での参加が基本とされています。厳粛な雰囲気を保つためとされており、制服の指定がない学校に通っている場合や、制服がクリーニング中の場合、けがなどで着用できない場合は、私服や学校のジャージでもよいと案内されています。私服にするときは、極端に華美な服装やラフすぎる服装は避けてください。

会場の室温は、教室によって違うことがあります。脱ぎ着で調節できる上着を一枚持たせておくと、暑さ寒さで集中が切れるのを防げます。

会場については、公式のよくある質問に次のような説明があります。

  • 会場は申込時点では決まっておらず、テストの9日前の金曜日に北辰マイページで知らされる
  • 会場は申込締切後に、通っている中学校ごと(学年・男女で分かれる場合あり)に割り振られる
  • 会場の希望、変更、キャンセルは受け付けていない
  • 忘れ物は、座席を特定できないため預かってもらえない
  • 受験票をなくしたときは、会場の入場口付近にある総合受付に行く

会場が知らされたら、経路と所要時間を早めに確認しておきましょう。電車の乗り換えやバスの本数、自転車を置く場所まで見ておくと、当日の朝が楽になります。普段通っていない学校などの施設で、見慣れない教室に座ること自体が、公立入試の本番に向けた練習になるとも言えます。

前日の夜と当日の朝にやること

当日の話が中心になりましたが、実は前日の準備のほうが、当日にできることより影響が大きい場合もあります。前日と当日の朝に、次の順で確認すると抜けが減ります。

前日の夜のチェックリスト

  • 受験票を印刷し、実施日と会場を確認した
  • 鉛筆、消しゴム、コンパス、定規が揃っていて、コンパスの芯も確かめた
  • 制服と上着、上ばきと靴の袋、ゴミ持ち帰り用の袋を用意した
  • 会場までの経路と、家を出る時刻を決めた
  • 朝食のメニューを、いつも通りのものに決めた
  • 就寝時間は、いつもと大きく変えなかった

当日の朝のチェックリスト

  • 朝ごはんを、食べられる分だけ食べた
  • 水筒に飲み物を入れた(任意)
  • スマホの電源を切ってカバンに入れた
  • 受付の7:50〜8:20に間に合う時刻に出発した

前日に「早く寝なさい」と強く言いすぎると、かえって緊張して眠れなくなる子もいます。眠れなくても、横になって目を閉じているだけで体は休まる、と伝えるくらいでかまいません。当日だけ特別なことをしないという考え方は、前日の過ごし方にもあてはまります。

家庭での関わり方を見直したいときは、【埼玉版】伸びる子の親の共通点|北辰・確約も参考になります。

結果が返ってきたあとに考えること

当日の環境は整えられても、点数そのものは、日ごろの勉強の積み重ねで決まります。結果が返ってきたら、まず成績表で教科ごとの得点と、設問ごとの正答状況を見て、どこで点を落としているかを確認します。そのうえで、次の北辰テストまでの期間を使って、優先する教科を決めていきます。

通っている塾の授業が合っているか迷う場合もあるでしょう。塾を変える、辞めるといった判断は、時期や契約の内容によって変わります。必要になったときは、塾を辞めたいときの切り出し方|引き止めへの返答と手続きで、伝え方の順番を確認できます。

中3の秋から家庭教師を使うのは遅いのか、と気になる方もいると思います。入試までの期間と、何をどこまで頼むかによって答えは変わるので、考え方は中3の秋から家庭教師は遅い?埼玉の入試日程で考える始め方にまとめています。

北辰テストは年度の最後の回が年明けの1月にあり、その先に公立・私立の入試が控えています。残りの回数は限られているので、結果が返ってきたあとの数週間をどう使うかが、次の回の得点に影響しやすくなります。家庭で整えられる部分は整えたうえで、教科ごとの立て直しは、外部の力を借りるかどうかも含めて早めに考えておくと、慌てずに済みます。

まとめ:特別なことをせず、いつも通りの状態で送り出す

ここまでの内容を整理します。

  • 北辰テストには昼食休憩がなく、お弁当は不要(公式案内)。お菓子やガムの持ち込み・飲食は禁止
  • お弁当がない分、朝ごはんが当日の支えになる。特別なものは不要で、食べ慣れたものを食べられる分だけで十分
  • 水分補給は休み時間に。水筒は任意の持ち物
  • コンパスと定規は貸し出しがなく、忘れると作図問題で得点が与えられない。受験票は印刷して持参する
  • 休み時間は各教科の間の10分だけ。基本は落ち着いて過ごし、答え合わせは5教科が終わってから
  • 服装は制服が基本。会場は9日前の金曜日にマイページで知らされるので、経路を早めに確認する

親が代わりに問題を解くことはできません。それでも、いつも通りの朝ごはんを用意し、いつも通りの睡眠をとらせ、いつも通りの気持ちで送り出すことは、お子さんが教室で実力を出すための確かな支えになります。

まずできることは、次の3つです。公式サイトの「当日のご案内」で時間割と持ち物を読む。受験票が届いたら会場と経路を確かめる。前日の夜に、チェックリストで持ち物をそろえる。ここまでできれば、当日の準備はほぼ終わりです。